10月3日(日)「ダイナミックボクシング/日本ミドル級タイトルマッチ」
【メインイベント】ミドル級 10R
鈴木 哲也(チャンピオン/東洋太平洋ミドル級1位/進光/33戦25勝15KO8敗)
vs
淵上 誠(挑戦者 東洋太平洋ミドル級3位/日本同級1位/八王子中屋/19戦13勝4KO6敗)
結果…6RTKO勝ち
淵上誠,3度目の挑戦、最高の内容で日本ミドル王者に!
皆さん!大きな声援、本当に、本当に有り難うございました!
10月3日、大阪のIMPホールで行われた日本ミドル級タイトルマッチ。指名挑戦者の淵上誠が、とうとう自身3度目の挑戦で見事、日本タイトルを獲得する事が出来ました!
「鈴木選手を意識してここまでずっとやってきました。」
試合後、記者達に向けそう語った淵上。その言葉に偽りはありませんでした。
彼は去年の春、2度目のタイトル挑戦で初顔合わせとなった鈴木哲也選手相手に優位に試合を進めながらも、悔しい敗戦。その日から、本当にこのタイトルマッチを、鈴木選手との再戦を待ち望んでいました。
そして、淵上は去年の悔しい敗北を受け入れた後、ただ待つだけではなく、自らを成長させ続けて、再び大阪へやって来ました。
あるいはそんな思いは、彼を応援してくれた回りの仲間も同じだったのかもしれません。当日、淵上は故郷鹿児島県出身の歌手 日高正人さんが歌っている入場曲の『やじろべえ』とともに、全国から駆けつけてくれた仲間が叫ぶ大声援の中、リングに向かっていきました。淵上が仲間の間を通り抜けるたびに、彼に一人一人の思いが込められていくようでした。
そうして全員の気持ちとともにリングインした淵上は、リラックスし自信に満ちあふれた表情を見せました。そうして淵上の3度目のタイトル挑戦が始まったのです。
初回から淵上は明確な姿勢を早くも見せました。
変則的な動きからジャブを放ち、相手の鈴木選手と距離が縮まればボディへ、距離が離れればその瞬間に顔面へとパンチを散らし、攻めの意識を見せつけました。対する鈴木選手は淵上の攻勢、変則的な動きに中々対応出来ていません。コンディションの悪さか、モチベーションの低さか、明らかに鈴木選手の動きが散漫になっていたのが読み取れました。
そんな中、続く2回の終わりに近づく頃、淵上はジャブからの左ストレートを痛烈に打ち下し、鈴木選手をキャンバスへと沈め、目標にしていた早い回でのダウンを見事に奪いました。
しかし、そこから何とか立ち上がった相手に、淵上は更に攻め立てましたが、この回はその後ゴングに追撃を阻まれます。しかし続く3回、4回、そして5回と淵上は止む事の無い挑戦者としての攻撃で、王者の鈴木選手を追いつめていきました。
そうして迎えた6回、最初の攻撃からクリンチをしてくる王者を振りほどき、ロープに詰めた所で再び左ストレートを痛打すると、王者は後退。そのチャンスに淵上が一挙に仕留めに出ました。
右、左、右、左、右、左、顔面にフックの雨を、
左、右、左、右、左、右、左、右、左、右、左、右、ボディにアッパーの束を、
そしてバックステップから左クロスを防戦一方の王者に打つが、それでも止めない主審、
そこからは淵上は左右ストレートを無数に放ち続け、全てをここで出し切ろうとしました。
そんな中、力無き反撃を見せた王者を主審が抱くようにして試合をストップ。その瞬間、淵上誠がとうとう3度目の挑戦にして新王者となりました!
今年に入って3月にチャーリー太田、4月に荒川仁人という同僚二人がそれぞれタイトル挑戦し、見事ベルトを獲得しました。それは淵上にとって誰よりも喜び、また誰よりも悔しくもあったことだったのかもしれません。彼等3人は今まで共に切磋琢磨して互いの実力を高めてきたからです。
実力が届かなかったまでも食らいつき可能性を残した初挑戦。実力が十分にあることを証明し、がしかし結果は残せなかった2度目のアウェー戦。きっと誠は初の挑戦以来3年間、ジムの誰よりもタイトルを望んでいたのではないでしょうか。届かず、突き放され、仲間達は先を越していった。その間、淵上に出来たことは再挑戦を信じ、自分を成長させ、変えることでした。
試合前、淵上の為の会報誌にこのような事を書きました。
『「倒したい」誠はあの敗北から、常にそれを意識し実行した。攻めること、挑戦者として最後まで攻め抜くこと、それが彼のタイトル獲得の為の答えだった。誠という器からその積み重ねが溢れた時、彼が今までの自分を超える瞬間となるだろう。その時、今まで勝利も敗北も一緒になって感じ、喜び、怒り、悲しみ、泣いて、何より楽しんでくれた皆と共に迎えられたらこんなにうれしいことはない。』
淵上はまさにその通りの試合を見せ、新チャンピオンになってくれました。
そしてそんな彼が本当に自分を超えたとき、周りに皆さんがいてくれた事がうれしくて、何より嬉しくて仕方がありませんでした!
皆とともに待ち続けた分だけの喜びが、確かにそこにはありました!
そして最後に、試合後、淵上と清らかに言葉を交わしてくれた鈴木哲也選手、本当に有り難うございました。悔しい思いで過ごしてきた再戦までの中、鈴木選手の優しさだけは敵地大阪で、淵上にとって大きな励みになったのだと思います。
これから淵上は少しの休息の後、来年の頭に開かれるチャンピオンカーニバル、そして初防衛戦に”新王者”として臨みます。どうか皆様変わらぬご支援、ご声援これからも宜しくお願い致します!
本当に有り難うございました!
■ 淵上誠選手のコメント
「今日は本当にありがとうございました(^^)
僕の夢!
チャンピオンになることができました!!!
ここまでこれたのも、本当にみなさんのおかげです!東京(バスアリガトウゴザイマス)から京都から大阪に鹿児島、与論島にたくさんの応援、そしてジムの仲間の力、仕事場の協力と、たくさんの支えがあり僕はここまで来ることが出来ました。
僕には素晴らしい仲間がたくさんいます!
僕は本当に人に恵まれています!
そして去年からチャーリー、仁人さんと3人でチャンピオンになろうの約束も果たせて良かったです(^^)
今日は本当にありがとうございました(^^)
これからも応援よろしくお願いします\(^o^)/」
■ 動画をUPしました。携帯からも見られます。
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